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■□■ 最初の1年間


ロローグ

〜アポロを飼う事になったいきさつ〜


犬が苦手だった奥さん

発端は、アポロがウチに来る1ヶ月ほど前でした。
なんとなく夫婦で将来の願望を話している時、私がふと

「いずれ犬がいる生活がしたい」

とつぶやきました。
ところがそれに対し奥さんが大反対。
どちらかというと当時は猫派だった奥さん、犬は昔から苦手だったそう…。
ましてや自分の家で飼うとなると、到底ありえない話。

「絶対大丈夫。可愛く思えてくるって!」と主張する私に、
「絶対いやだ。諦めて」と言い張る奥さん。
…私は将来の夢を断たれしょげ返ってしまいました(笑)。
そしたらそれを不憫に思った奥さんが、
「じゃあ、ペットショップに見に行くだけ行ってみようか?
そこで見て、やっぱりあたしが『ダメだ』と感じたら、その時は本当に諦めて」

という提案をしました。
仮に飼う事になったとしても、それは数年後のつもり、と、この時二人は考えていました。
奥さんにとってみれば、
「そんな先の話、今のうちに『ダメ』と念押しをしておけばいずれ忘れてくれるだろう」
くらいの気持ちだったのかもしれません。
一方の私は、
「たとえ今嫌がっていても、
直接犬に触れ合うだけで気持ちが変わってくるかもしれない。
慌てずに数年間は地道に犬の良さに気づいてもらおう」

と目論んでいました。

ペットショップでアポロと出会う

数日後、最初に入ったペットショップにアポロはいました。
もちろんその時はアポロという名前はなく、ただの小さいチョコレート色のダックス。
アポロがいるケージへ行く前に、数頭の仔犬ダックスを抱かせてもらいました。
店員さんから色々な説明を聞きながら仔犬を抱かせてもらう奥さん。
最初は怖がっていましたが、意外とおとなしいこの動物達にまんざらでもない様子。
「もっと噛んだり引っ掻いてくるものだと思ってた」
ちょっと印象が変わってきたようです。

私はというと、この時点で飼いたい犬種はまだ決まっていませんでした。
なんとなく「足の短い犬の方が愛嬌があって可愛いなぁ」くらいにしか考えてなく、
この日もミニチュアダックスフント、コーギーを中心に見ていました。

「この子も抱いてみます?」

店員さんが、ちょっと離れたチョコタンスムースダックスの所へ案内してくれました。
それがアポロでした。
「ダックスといえばロングヘアー」のイメージが強かった私は、
このスムースの子を見ても特に惹かれるものが感じられませんでした(笑)。
しかも男の子。やんちゃすぎて手に負えないんじゃないか…?
そんな事も頭をよぎったりなんかして…。

でも、いざ抱いてみると、この日抱いたどのダックスの女の子よりも一番おとなしいんです。
もちろん奥さんもこの子を抱いてみました。
奥さんの腕に抱かれながら指を甘噛みするスムースの男の子。
「ぜ〜んぜん痛くない。すっごく優しい噛み方をする」
奥さんもこの子を抱いてみて、何か感じたようです。

この日はとりあえず見てみるだけ、という事だったので、
店員さんにお礼を言って店を出ることにしました。
が、最後に奥さんが、
「あのぉ…、もう一回あの子抱かせてもらってもいいですか…?」
と店員さんにお願いしたのです。
あの、指をやさしく甘噛みしたチョコタンスムースの子が気になってるようです。
もう一度抱かせてもらう奥さん。何かを確認しているかの様子…。

帰りの車の中で奥さんがつぶやきました。

「あの子だったら、あたし飼えるかも」

甘噛み

その後も何件かのペットショップを回ってみました。
犬が苦手だった奥さんも、すっかり慣れてきた様子で、
「店員さんも上手いよねぇ。
あんなにあどけない仔犬抱かせられたら誰だって
『可愛い〜♪』ってなって、飼いたくなっちゃうよ」

なんて言うくらいまでなってました。
そしてついに、
「あのチョコの子くらいおとなしい子なら飼ってもいいなぁって思う」
ここまで気持ちが変化していったのでした。

ただ、その後回ったいくつかのペットショップでは、
あのチョコタンスムースの子ほどしっくりくる子には出会えませんでした。
抱いた時のしっくり感が違うんです。
奥さんなどは、抱かせてもらった仔犬にわざと甘噛みさせて、
その力加減を比較していました(笑)。
でもやっぱりどの子も甘噛みとは言え、ほんのちょっと痛いのです。
結局もう一度最初の店へ戻って、あのチョコタンの子を抱かせてもらいました。
あいかわらず優しく指を噛んできます。

この優しい甘噛みが、さらに忘れられなくなってくる二人なのでした。

決断

あくまでも今回のペットショップ回りは、犬をよく知るためのもので、
今すぐに飼う為の犬を見つける為のものではありませんでした。
それは、こうして奥さんが犬を好きになってきたこの時点でも変わりはありませんでした。

でも私は思いました。
ウチの奥さんにここまで、“あの子なら大丈夫”と思わせる犬にはそうそう出逢えないだろう。
犬を飼うのは数年先のつもりだったけど、
それまで待ってたらあの子は確実に成長するし、よそのウチへ行ってしまう。
そうしたら、数年後、いざウチが本気で犬を飼うと決めた時、
あの子ほどの犬を見つける事が出来るだろうか…?
おそらくあの子ほどフィーリングの合う犬でなければ、
奥さんはもう二度と「飼いたい」という気持ちにはならないかもしれない!
そうなったらもう一生犬が飼えない生活になってしまう!!
チャンスは今しかな〜〜〜〜い!!!(^^;

私は奥さんの説得工作に入りました。
が、意外とあっさりと奥さんも承諾。
実はあの子の事が可愛くて可愛くて、今すぐにでも飼いたい気持ちになってたようです。
二人の方向性が一致しました。

かくして、そのチョコタンスムースのダックスは、
『アポロ』と命名され、我が家へやってくることとなりました。







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